メインビジュアル

海外の同性結婚

同性愛は宗教観にも関わる発言とされ、政治的な場ではタブー視されていました。フランスでもカトリック教会などの宗教団体や保守層が反対しています。キリスト教圏では特に宗教的理由から同性結婚に関する法案が難航しています。そのため、ヨーロッパでは「パートナーシップ案」として、同性結婚の形式とは別にカップルに社会保障を付与する国も多くあります。オバマ大統領の公言は、世界における同性婚問題への関心を大きく高めたと言えます。一歩間違えば致命的に政治生命を失いかねない慎重な発言であり、これまでの歴史的な解放、すなわち、黒人解放、女性解放に次ぐ三番目の解放に並ぶとも言われていて、その価値観を自分個人のものとして公的な場で表明することが重要として、発言されました。

同性結婚が認められている国

海外の同性結婚を認めた国(地域)をまとめてみました。年号は法の成立年です。

フランスの同性結婚

  • 2013年2月:国民議会(下院)で、4月12日に上院で同性婚解禁法案を賛成多数で可決しました。直後に同性結婚反対派によって違憲審査請求がなされましたが、5月17日にフランスの違憲審査機関、憲法会議は「合憲」の判断を下し、これを退けました。翌18日にオランド大統領が法案に署名、成立しました。国民の間では、同性結婚に対して反対・賛成の評価が二分しています。特に、合法化後は、同性婚反対派の抗議が激しくなっていて、2013年5月21日には、ノートルダム寺院で、フランスの作家が自殺しました。同性婚合法化への抗議とみられています。
  • 2013年5月26日:パリで同性婚反対派による大規模なデモ(参加者は、主催者発表では100万人、フランス当局発表では15万人)が発生、警察と衝突し、96人が逮捕されました。
  • 2013年5月29日:フランス初の同性婚カップルが誕生しましたが、彼らの結婚式場には反対派のデモ隊が詰めかけ、カップルが式場に入ろうとした時、発煙筒が投げつけられるなど騒動が起き、機動隊が式場を警備をする事態となりました。

アイスランドの同性結婚

  • 1996年:登録パートナーシップ法:同性カップルのみ対象、婚姻関係にあるカップルに認められているのと同等の権利・義務が得られます。海外からの養子縁組は不可となっています。
  • 2010年6月27日:合法:アイスランドの女性政治家、ヨハンナ・シグルザルドッティルは、私生活ではレズビアンで、2009年2月1日首相に就任し、同性愛者を公言した世界初の国家首脳になりました。さらに、2010年6月27日に女性脚本家と結婚し、同性結婚をした世界初の国家首脳となりました。

ベルギーの同性結婚

  • 2003年1月30日:同性婚法が成立(親権、養子縁組の規定に違いがありました)
  • 2003年6月:同法律が施行されました。
  • 2005年:下院議会が同性同士に養子縁組を認める法案を可決しました。

オランダの同性結婚

  • 2000年12月:同性結婚法が成立されました。
  • 2001年4月1日:同法律が施行されました。世界で初めて異性同士の結婚とまったく同じ婚姻制度を採用、海外養子も可能です。

スペインの同性結婚

  • 2004年12月30日:社会労働党政府は同性婚を認める法案の提出を承認しました。
  • 2005年6月30日:同性婚法が成立されました。
  • 2005年7月3日:同法律が施行されました。サパテーロ首相は「これは、法律用語でできた無味乾燥な一節を単に法典に加えた、という話ではない。言葉の上では小さな変化かもしれないが、何千もの市民の生活にかかわる計り知れない変化をもたらすものだ。私たちは、遠くにいるよく知らない人たちのために法律を制定しているのではない。私たちの隣人や、同僚や、友人や、親族が幸福になる機会を拡大しようとしているのだ」と演説しています。

ポルトガルの同性結婚

  • 2001年:非登録の同棲制度が成立しました。2年以上の交際関係にある異性同士と同様の権利が同性同士に付与されます。まだ婚姻で付与される権利の大部分は認められていません。
  • 2010年5月17日:同性婚法の施行の決定がアニーバル・カヴァコ・シルヴァ大統領によって発表されました。

ノルウェーの同性結婚

  • 2008年6月17日:同性婚法が成立しました。
  • 2009年1月1日:同法律、施行されました。

スウェーデンの同性結婚

  • 2009年4月1日:国会は同性婚を合法化する法案を、賛成261反対22の賛成多数で可決しました。新法は5月1日から施行されました。

デンマークの同性結婚

  • 1989年5月26日:登録パートナーシップ法が成立しました。世界で初めて登録パートナーシップ法が成立、10月1日に施行されました。
  • 2012年6月7日:同性婚法が成立しました。性別に規定されない結婚の定義を導入する形で、同性婚を可能にする法律が成立し、6月15日に施行されました。

南アフリカ共和国の同性結婚

  • 2005年12月 内務大臣対Fourieの訴訟で南アフリカ共和国最高裁判所が、同性カップルに結婚する権利を与えないのは憲法違反という判決を下し、議会に対して12ヶ月以内に婚姻法を改正するように命じました。
  • 翌年の2006年、南アフリカの議会は11月14日に同性結婚を認める法律を賛成多数で可決しました。法的に同性婚が認められるのはアフリカ大陸では初であり、世界で5番目でした。

ニュージーランドの同性結婚

  • ニュージーランド議会(一院制)は2013年4月17日、同性結婚を認める法改正案を賛成多数で可決しました。総督の承認を経て8月に発効する見通しで、世界で13番目です。

アルゼンチンの同性結婚

  • 2003年:ブエノスアイレス州、リオネグロ州で、2年以上の交際関係にある同性同士に対し、個人的契約という形で各自治体がシビル・ユニオン制度に基づく登録を認めました。
  • 2010年5月5日:下院議会は同性婚を可能にする民法改正を可決しました。
  • 2010年7月15日:民法改正が上院議会を通過しました。

カナダの同性結婚

  • 2003年~2005年にかけて、オンタリオ州 、ブリティッシュコロンビア州、ケベック州、マニトバ州、ニューブランズウィック州、ノバスコシア州、サスカチュワン州、、ニューファンドランド・ラブラドール州、同様にユーコン準州で、同性結婚の禁止が権利憲章(憲法)に反するとして、それぞれの地区の連邦裁判所が裁定し、それらの管轄区域で同性結婚が合法化されました。
  • 2005年6月28日:市民結婚法法案が可決しました。
  • 2005年7月20日:同法律がカナダ議会を通過しました。

(1)この法律では結婚を「すべての他人を除外した2人の人物の合法的な連合」と定義しています。つまり異性間の結婚と同性結婚に区別がないのです。カナダは居住条件抜きで同性結婚を認めるおそらく唯一の国ではないでしょうか。多くの外国の同性カップルが、その結婚が彼らの生国で承認されるかどうかにかかわらず、結婚するためにカナダを訪れました。カナダでの婚姻証明を国内でも認めるかどうかを巡って、アイルランドとイスラエルで訴訟が行われています。

(2)日本人の場合には、2002年5月24日より、海外での結婚に必要な「婚姻要件具備証明書」に婚姻の相手方の性別を記載する欄が新たに設けられ、相手方の性別が同性の場合は「婚姻要件具備証明書」が交付されないことになっていました。そのため、カナダでも、外国人同士の結婚に「婚姻要件具備証明書」の提出が不要な州でなければ同性結婚はできませんでした。しかし、2009年5月26日、同性愛者の活動グループの要請で、日本の法務省は、同性同士の結婚を認めている外国で、邦人が同性婚をすることを認めなかった従来の方針を改め、独身であることなどを証明するために結婚の手続きで必要な書類を発行する方針を決めました。

(3)カナダの婚姻証明によって日本の戸籍には婚姻の記載は行われませんが、カナダでの同性同士の婚姻証明を婚姻とみなすかみなさないかは、日本でも個々の訴訟案件において、司法当局である裁判所の判断待ちとなります。通例、法律上の結婚は、戸籍への記載ではなく、役所への婚姻届の受理をもって成立するとされるためで、たとえば日本の戸籍を持たない外国人同士の異性愛カップルが結婚した場合、日本の地元の役所に婚姻届を出せば、戸籍への記載の代わりに婚姻届受理証明書を出してもらえ、それで婚姻が成立したことになります。

ウルグアイの同性結婚

  • 2013年4月2日:同性結婚法案が上院を通過し、下院の審議入りしました。
  • 2013年4月10日:同性結婚法案が下院を通過し、大統領の署名後に成立の見通し。世界で12番目の同性結婚容認国となる見通しです。