メインビジュアル

『LGBT』

LGBTという言葉をメディアで見かける機会が増えてきました。LGBTは、ゲイ、レズビアン、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字。LGBTこの言葉は、頭字語であるLGBにトランスジェンダーの頭文字Tを付加して作られています。性的少数者と同一視されることも多いのですが、LGBTの方が、より限定的な概念です。以外にも様々なアイデンティティをもつ性的マイノリティが存在します。人口の約5%程度だと言われています。英語の言葉としては、ホモセクシュアルや単なるゲイよりも分かりやすい言葉だとされています。GLBTという頭字語もアメリカ合衆国では広く用いられていて、オーストラリアなどでも通じます。当事者性が尊重されるべきだという議論があり、ビアンの人が用いる場合はLGBT、ゲイの人が用いる場合はGLBTにする場合もあります。

『LGBT』の意味

LGBTは「LGBT」の4つの用語の頭文字から作られた言葉であり、それぞれの用語は、特定の集団のメンバーや、サブカルチャー的共同体に所属している人々を指すのに使用されます。このようなサブカルチャー的共同体としては、性に関する人権を唱導する者たちや、芸術家、文学者の集団・共同体などが挙げられます。

  • 『L』:レスビアンレスビアン(L)とは、性的指向が専ら女性へと向かっている女性のことです。つまり女性同性愛者です。
  • 『G』:ゲイ(G)とは、性的指向が専ら男性へと向かっている男性のことです。つまり、男性同性愛者です。
  • 『B』:バイセクシュアルバイセクシュアルとは、両性愛者です。つまり、複数の性別に引き寄せられ、魅惑される人々を表します。バイセクシュアリティは、同性愛、異性愛などの性的指向の間にあって、いずれをも包含するような指向であります。伝統的にバイセクシュアリティとは「男性・女性双方に魅惑を感じる性的指向」として定義されていますが、通常は汎性愛(パンセクシュアリティ、英:Pansexuality)を包含する形で使用されています。汎性愛とは、相手のジェンダーが何であるかが殆ど或いは全く関係しない魅惑・性的指向です。つまり、男性、女性、またはトランスジェンダーなど、多様なジェンダー・アイデンティティ(性自認)の人に魅惑を感じることです。
  • 『T』:トランスジェンダートランスジェンダー(T)とは、様々な性役割(ジェンダー・ロール)の全面的または部分的な反転に特徴がある集団の人々のことです。個人・その振る舞いについて、とりあえず何でも示す包括用語です。或いは全面的・部分的に、向こう側(トランス)の性を生きている人々。また、ホルモン療法や様々な度合いの外科的手術による変更を含む、身体的な性再割り当て治療(physical sexual reassignment therapies)が必要な人々も入ります。
  • ちなみにトランスジェンダーのトランス(「Trans」)は「向こう側へ、他の側へ」などの意があり、「催眠状態やヒステリーの場合にみられる、意識が通常とは異なった状態」を意味する「Trance」とは別語です。一般的な定義は、“誕生時において割り当てられたジェンダーに対し、それは間違いであるとか、自分たち自身の本来のありようとは別だとして違和感を覚える人々”です。この定義には、性転換症(トランスセクシュアル、Transsexual)、服飾倒錯者(トランスヴェスタイト / 異性装 / クロス・ドレシング)、そして時にジェンダークィア(Genderqueer)な人々などが含まれます。

日本における『LGBT』

日本のLGBTの法的状況に関しては、同性愛は違法ではなく、性同一性障害の性別変更も条件付きで可能です。性別変更の要件が厳しすぎるとして、改正を求める声もあります。一方で、学校や職場や地域での差別を禁止する法律はなく、同性パートナーの法的保障も全くない状況であるといえます。

主要な『LGBT』のニュース

オバマ大統領による「同性婚」演説。

2012年、アメリカの大統領選挙で、オバマ氏が歴代の大統領として初めて同性婚を支持することを表明しました。共和党とその支持基盤であるキリスト教保守派が同性婚を認めていないため、これは大統領選挙の大きな争点となり、日本でも大きく報道されました。そしてオバマ氏は選挙に勝ち、感動的な就任演説が行われました。「ゲイの同胞の平等が達成されるまで、私たちの旅は終わらない」同性愛者の権利について、公民権運動の大きな流れの中に位置づけた演説は大きなニュースになりました。

「ディズニーで同性結婚」

これは東京のディズニーランドで初めて同性同士の同性結婚式が行われたというニュースです。新聞やテレビで大きく報道されたため、耳にした方も多いのではないでしょうか。女性同士のカップルが2013年3月、ディズニーシーにあるホテルで人前婚を執り行いました。

「KGBT市場」

新しい富裕層としてターゲットにしたマーケティング戦略のことです。収入が多く、子どもがいないことが多い、主に安定した仕事を持つゲイ男性を対象にしています。電通総研は日本でのLGBT市場は5.7兆円だと試算し、経済誌が特集を組み、ビジネス関連の番組でもその内容が紹介されました。この言葉によって、初めてLGBTに関心を持った層も多いと聞いています。

『LGBT』の政治家

  • 尾辻かな子 (元大阪府議会議員、民主党所属)
  • 上川あや (世田谷区議会議員)
  • 石川大我 (豊島区議会議員、社会民主党所属)
  • ベルトラン・ドラノエ (パリ市長)
  • クリストフ・ジラール (パリ市助役、パリ市議会議員)
  • ジャン・リュック・ロメロ (イル=ド=フランス地域圏議会議員)
  • カミーユ・カブラル (元パリ第17区区議)
  • クラウス・ヴォーヴェライト (ベルリン市長)
  • フォルカー・ベック (ドイツ連邦議会議員)
  • ギド・ヴェスターヴェレ (ドイツ自由民主党(FDP)党首)
  • ヨハンナ・シグルザルドッティル (アイスランド首相)

『LGBT』と性的少数派の違い

LGBTあるいはLGBTQに似た性的マイノリティあるいは性的少数者という用語がありますが、LGBTと性的マイノリティは明らかに意味が異なっていて、そのもっとも大きな違いは、LGBT は、LGBT のコミュニティに属する者が、自分たちの集団を呼称する名称として、この頭字語を選んだということがあります。この用語は、説明において、LGBT の同義語であるとされる場合があり、また、LGBT よりは定義範囲の広い用語であるともされます。英語の "Sexual minority" という言葉は、1970年代後期から1980年代初期にかけて、民族的マイノリティ(Ethnic minority)との類縁から造語されたとされ、これを日本語に訳して「性的少数者」などの用語が作られた言えます。LGBT は、例外はありますが、LGBTの人々が自分たち自身で自称している呼び名です。それに対し、性的マイノリティ/性的少数者は、少なくとも第三者的な立場から、性的な人格特徴において「社会でのマイノリティ」となる者という意味で定義された言葉で、LGBTの人々自身は、この呼び方や用語をむしろ好まないということもあります。

『LGBT』と東京レインボーウィーク

LGBTという言葉をメディアで頻繁に見かけるようになってきた流れの中、東京では今年初めての試みとして、「東京レインボーウィーク」と称するイベントが行われました。パレード、映画祭など、従来からあったLGBTイベントに加えて、教育、医療、職場などについて、LGBTの目線から考える企画が実施されています。レインボー(虹色)は、性の多様性を祝福する意味があるとして世界中で使われているLGBTのシンボルです。