メインビジュアル

日本における『LGBT』

日本では現在のところ同性間のリレーションシップを承認する法律はないものの、同性愛は違法ではなく、日本文化や日本国内で広く信仰されている宗教においても、LGBTの人々に対する強い反発は、諸外国と比べて少ないといえます。同性間カップルが養子縁組を結ぶケースは昔から比較的多いといわれている日本では同性愛者の迫害や逮捕などの歴史を持たず、政府などによる表立った同性愛者差別の歴史も諸外国と比べ殆どみられなかったため、社会に反発する形での強い同性愛者の意識・権利の向上を目指すゲイリベレーションも、歴史的に見て一部を除いて低調です。1994年には厚生省が同性愛を治療対象から除外したWHOの見解を踏襲し、文部省も指導書の性非行の項目から除外し、日本精神神経学会も1995年にWHO見解を尊重する表明しました。

日本の同性婚と養子縁組

日本国内では養子縁組制度が長く代替的な役割を果たしてきました。欧米諸国にて同性結婚やシビル・ユニオンなどの制度が順次確立されつつある一方で、日本のゲイ団体からも同性結婚の実現などを求める政治的要求はそれほど強く出されず、米国などのように同性結婚やパートナー制度の制定をめぐり、長年にわたって政治的争いがおこるような事態にもなっていません。

日本における『LGBT』活動

1971年、東郷健が同性愛者であることを公言して選挙に初立候補しました。彼は同性愛者を含む社会的少数者の人権を守ることを目的とした政治団体「雑民党」を結成し、幾度となく選挙に立候補して同性愛者の権利と存在を訴えました。

1970年代後半から80年代前半にかけては、若い世代のゲイ達が「日本同性愛者解放連合」「フロントランナーズ」「プラトニカ・クラブ」など、いくつかのゲイ団体を結成し、数年間活動しました。1984年には、国際的LGBT団体「国際ゲイ協会(IGA)日本支部」(現ILGA、代表・南定四郎)が発足しました。

1986年5月、「第1回アジアゲイ会議」を開催しました。

1986年には「動くゲイとレズビアンの会」が誕生しました。

1997年には東京都による「府中青年の家貸し出し拒否」(1990年)を巡る裁判に全面勝訴しました。また1994年にはゲイ・パレード(ILGA日本を中心とした実行委員会主催)が日本で初開催されました。

『LGBT』に関連した事柄

2004年7月16日、性同一性障害者が性別適合手術後に法的な性別の変更を認める「性同一性障害者特例法」が成立し、以下の要件を満たす場合、家庭裁判所に対して性別の取扱いの変更の審判を請求することが可能となりました。審判の許可を受けることで、法令上の性別の取扱いと戸籍上の性別記載が変更できるようになりました。

(1)二十歳以上であること。

(2)現に婚姻をしていないこと。

(3)現に子がいないこと(平成20年6月に未成年者の子がいないことに改正された)。

(4)生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること。

(5)その身体について他の性別に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えていること。

2012年2月24日、兵庫県弁護士会は男性刑務所に収容されているトランスセクシャルの女性を女性刑務所に入れるよう勧告を行いました。それらを受け、法務省は該当者の個室利用や単独入浴を許可する方針を発表しました。

同性結婚と『LGBT』

現在の日本では同性結婚は認められていません。これは法律で「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。」と定められているからです。当然、、同性間のカップルは同性結婚が法律上認められておらず、結婚によって得られる権利を得る事が出来ません。ただ同性間の「養子縁組」は比較的結びやすいといわれており、同性間のリレーションシップの代替として昔から比較的多く行われています。但し同性カップルが養子(子供)を引き取る事はできない。また外国で成立した同性結婚は日本国内で認知されず、外国人のパートナーはその関係性を基にビザを得る事が出来ません。

日本における同性結婚の報道

2009年3月27日、同性結婚が認められた国に住む外国人と相手国での同性結婚を行えるようになるとの報道がなされました。日本は国内での同性結婚を認めていなかったことから、同性のパートナーとの国際結婚をするために必要な書類の申請が行われた場合は拒否されていました。法務省の通達がなされたことで、同性結婚を望む者には独身の成人である証明書を発行するようになりました。

2012年5月15日、東京ディズニーリゾート(ミリアルリゾートホテルズ)内の3つのホテルにおける同性結婚式実施の照会について、広報担当者が可能と回答しました。

献血と『LGBT』

日本赤十字社は、過去一年以内の男性間性交渉者の献血を一律に禁止しています。同様の禁止規定がある米国では2010年3月4日、18人の上院議員が、「科学は劇的に変わった」として、「献血された血液は2つの非常に正確な検査を受けなければならないため、薬害の可能性はほぼゼロ」だと語りました。彼らの書簡では、2006年3月、アメリカ赤十字、アメリカ血液センター及び血液銀行協会が、「この禁止規定は、医学的、科学的に不当である。」と報告したことにも注目しています。

禁止事項

日本赤十字社の公式HPでは、以下の様に説明しています。

「下記はいずれも、エイズウイルス(HIV)やB型・C型肝炎ウイルス感染の危険性が高い行為です。急性B型肝炎は、そのほとんどが性交渉による感染です。これらのウイルスの感染初期は、強い感染力を持つにもかかわらず、最も鋭敏な検査法を用いても検出できない時期が存在します。輸血を必要とする患者さんへの感染を防ぐため、過去1年間に下記に該当する方は、献血をご遠慮いただいています。」

(1)不特定の異性と性的接触を持った。

(2)男性の方:男性と性的接触を持った。

(3)エイズ検査(HIV検査)で陽性と言われた。

(4)麻薬・覚せい剤を注射した。

上記の4項目のうち男性間性交渉者は一律的に排除されています。その理由として、日本におけるHIV感染者の7割が男性間性交渉による者が占めていること、HIVなどのウイルスに感染してから抗体ができるまで数日から数週間の期間を要すとされ、その間の血液、即ち抗体ができる前の「ウイルスに感染した血液」が献血されたら、抗体検査をくぐり抜け、医療用にその血液が使われてしまうリスクがあるから、などとされています。しかし男性同性愛者にも不特定と同性と性交渉をしない者もいます。一律的に男性間性交渉者を排除するのは差別であり、異性愛者と同様、「(過去一年以内に)不特定の同性と性的接触を持った」者のみに、献血禁止条件を変えるべきだという声があります。